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はじまりとおわり

女のコは宇宙だ。宇宙は真理だ。よって女のコは真理だ。

イーストコレクション1 VIBES

6月初め、物理と筋トレに打ち込んでいたイースト君はそこそこに充実していた。ちょうど暇してたある日京都から帰省してたナンパ友だちに誘ってもらい久々に街にでた。ぶっちゃけナンパへのモチベは低かった。自分をナンパに駆り立てる何かがないのである。即数を稼ぎたいとかスト高を即りたいという欲望がほとんどない中でナンパをする理由が見当たらなかった。むしろ嫌になっていたのだろう。時たま街遊びに行くと一応顔見知りのナンパ師に会い、外見と服装をダメだしされる。そんなんじゃ即れないよと。人生にまで言及される。即りたいなんて一言も言ってないぞと心に積み上がったモヤモヤに自己嫌悪と自信喪失にも似た絶望を覚えるときもあった。

 

彼はちょっと違う。特殊なナンパをする。

外人にしか声をかけないのだ。

しかも圧倒的な直接法。

『ねえ!ここを通りかかってあなたが綺麗だと思ったから声をかけたんだ!』

切り出しからこの話をする。気を惹くためのボケもジョークもエスプリもない。これにガンシカが存在しないのである。必ず立ち止まってくれる。この不思議な差異を頭の中で転がしながら彼と話をしつつ原宿を歩いていた。話途中で彼が声をかけに行く。毎回毎回同じオープニングでたくさん聞いてる僕はおもわず笑ってしまう。帰ってくる次第、イーストも声かけなよ!おい!あれいけ!と急かされる。自分でもイヤイヤ声かけているのがわかる。時々ウケるとアポるつもりもない連絡先を聞いて別れる。実は、初めて会った時は自己開示しないし我も通してくるし一個下なのに命令してきて窮屈なヤツだなと思っていたけど、思い過ごしだった。よくよくコミュニケーションをとってみると繊細で少し不器用なところがあって可愛い。よく勉強してる事も伝わってくる。システマチックに進めてるナンパに偶発した予想外の感情が沸き起こって時々寂しそうな顔をする。いいねえ。なにせ俺のこと好いてくれてる事をどうしても感じる。いつの間にか一緒にいたいナンパ仲間になっていた。(一緒にナンパしたいと思う仲間2人しかいません。いつもありがとう💓笑)

 

ここからが本題。彼が何か与えてくれるんじゃないだろうか。そんな期待をしながら1日、2日、3日と渋谷、青山、表参道、原宿、代々木を歩いた。彼のナンパをカメラに収めてて疲労も困ぱいの夜中の渋谷で、目の前を通ったヨーロッパ系の女性に全身が惹きつけられるような何かを感じて、吸い寄せられるように声をかけた。

『Hi. Excuse me miss.Something random but I was just on my way and thought you look more beautiful than Miranda Carr. So wanna talk to you.  』

どこかで聞いたことのあるようなセリフ。気付いたら話していた。心がこもっていたように思った。家が近い事もあって仲良くなって連絡先を交換した。久しぶりにワクワクした。その後会った時も自分がワクワクする時にワクワクすることをそのまんま話した。普段のアポより楽しかった。格段に。彼女の人生と自分の人生が交錯して爆発したような気持ちにもなった。これまでやってきたナンパもセックスも自分のものじゃなかったんだ。そんな事を思った。

 

不思議である。

あの時の事を上手く鮮明に描出できない。

彼女がどうであったかも覚えていない。

でもなにかを感情が生まれた、いやもともと心の中にあった何かを感じるようになったのかもしれない。今の自分じゃ説明できない。

トランスとか変性意識で語られてしまうものなのだろうか。

 

その日以来、この感情を楽しむのが楽しい。

VIBESを感じる事をやって感じる事を話して感じる人に声かけて...

みなさんは言葉にできない感情に忠実に誠実に精緻に向き合った事はありますか?

ふと沸き起こった感情を、文化や言葉や慣習で塞いでしまっている事はないですか?

年を重ねると心の縛りが増えるのは仕方ないんですけど一度対峙してみて欲しいです。

 

ここ最近ナンパ辛いと思ってた理由がわかった。それが自分自身のナンパじゃなかったから。ここでもう一度。探求してみたいと思う。自分の仕方で。